内燃料機関式とバッテリー
フォークリフトの動力には大きく分けて2種類あります。
フォークリフにはガソリンやディーゼル、LPGガス、天然ガスなどで動く内燃機関式のフォークリフトと、バッテリーで動く蓄電池式のフォークリフトがあります。
大型のものはディーゼルエンジンなど内燃機関式が多くみられます。
小型のものに多い蓄電池式フォークリフトは排気ガスがなく低騒音なので、倉庫など密閉された場所で活躍します。
構造が単純なため故障も少ないのですが、バッテリーの容量の問題で長時間の連続作業には不向きとされています。
一般的なリーチフォークリフトで、連続約6時間の稼動が目安でしょう。
一般道を走る電気自動車まだそれほど普及していませんが、フォークリフトではバッテリー車がかなり普及しています。
その理由として、フォークリフトは倉庫や工場内など密閉された空間で使用されることが多いため、内燃機関式では排気による健康被害が野外で使用される自動車よりも比べ物にならない程大きいことがあります。
また事業所内の狭い範囲だけで使用されることが多いので、電気スタンドのようなインフラを必要としないこともあります。
長距離を走ることもありませんので、仮にバッテリー切れになっても簡単に救援できます。
自動車では難点となれているバッテリーの重量ですが、フォークリフトの場合は前車軸より前方に積む荷物と釣り合わせるため、カウンターウェイトを車両後部に装備しています。
そのためバッテリーによる重量増が問題になることもありません。
電極の寿命
フォークリフトの動力の電極寿命は、使用条件や保管状態により電極の性能劣化の程度は異なりますが、目安としては1~3年位です。 イオン電極は基本的に消耗部品ですので、電極の保守として常に汚れを拭き取って、セラミック液絡部を湿った状態に保ち乾燥させないようにしましょう。 不十分なメンテナンスでの測定では、正確な数値が出てこない恐れがあります。 もし乾燥してしまった場合は電極をぬるま湯に24時間程浸して、十分に電気的に導通する状態にしてから測定をします。 ちなみにフォークリフトの動力電極法は、JIS法等にも採用されている測定方法です。
妨害イオン対策
フォークリフトの動力電極法は水中で遊離状態のフォークリフトの動力濃度が対象です。 結合した状態の全フッ化物濃度はそのままの状態では測定できませんので、別途に蒸留操作が必要になります。 またフォークリフトの動力電極は妨害イオン対策をする必要があります。 鉄、アルミニウム、ケイ素、カルシウム、マグネシウム等のイオンが溶液に共存すると、錯体を形成してフォークリフトの動力が妨害されてしまいます。 特に鉄、アルミニウム、水酸イオンが問題とされています。 そこでこれらの妨害イオンを除去する手段として、マスキング剤(TISAB=Total lonic Strength Adjustment Buffer)を検水に連続的に添加する方法を検討しなければなりません。